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3月, 2023の投稿を表示しています

夢中になることを見つけ、ゆったりと伸びやかに ~和光幼稚園保護者のみなさまへ 退職にあたって~

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3月21日付のブログが最後のブログの予定でしたが、和光幼稚園の保護者のみなさまへのごあいさつを改めて園通信に載せて頂くことになり、紹介させて頂きます。 今度こそ、ほんとうに最後のブログとなります。長い間ありがとうございました。 子どもの森の満開の桜に見送られ、星組の子どもたちが卒業したのは十日前のことでした。和光幼稚園で楽しかったことを話して卒業証書を受け取る子どもたちの誇らしそうな顔!3年間、あるいは2年間の和光幼稚園での日々が充実していたことを感じさせてくれる卒業式でした。 星組の子どもたちと共に、私も42年間お世話になった和光学園を卒業しました。保護者のみなさまへのご挨拶が遅くなりましたこと、お詫びいたします。 1981年4月、大学を卒業したばかりの私は和光幼稚園に赴任し、月1組の担任になりました。当時は3歳児花組32名(花1組、花2組それぞれ16名ずつ)、4歳児月2組32名を募集し、三年保育の子どもたち32名は月1組に進級します。まだ三年保育を選択する保護者の方が少なかった時代でした。 その頃、和光幼稚園の園舎は今の小学校工作技術室や調理室になっている場所にあり、今の園舎のあたりには「アラモの砦」と呼んでいた遊具やうんてい、砂場などがありました。 グランドの片隅にアヒル小屋があり、このアヒルはよく卵を産みました。先日のバザーで和光小学校の保護者となった卒業生の方が、「アヒルの卵でしょっちゅうホットケーキを焼いてくれたのがうれしかった」と声をかけてくれました。アヒルの卵は大きくて、担任をしていた花2組16人の子どもたちが食べるホットケーキを焼くには十分でした。 当時、星組は群馬県水上町にある湯檜曽温泉で三泊四日の合宿を行っていました。「日本一のモグラ駅」として知られる隣の土合駅まで電車に乗り、462段の長い階段を上るのも楽しみの一つでした。そこから谷川岳一の倉沢までが山登りのコース。岩壁の峡谷を眺めながらおにぎりを頬張り、キュウリをかじる時の子どもたちの顔は達成感と充実感に満ちていました。山登りの日も川遊びの日も、お昼寝の後はホテルのプールで水泳。ほぼ全員が“トントンポカーッパッ”の呼吸法をマスターして10メートルほどは泳げるようになっていました。 和光幼稚園で3年、月組と花組の担任をした後和光小学校へ異動になり、11年後に和光鶴川小学校へ。鶴小では19年間お

和光学園は私の人生そのものです! ~和光学園 退職にあたって~

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  今年も6年生に卒業証書を手渡し、たくましく成長した姿を見送ることができました。ひな壇に並んだ卒業生を正面から見つめながら、本当に幸せな日々を過ごさせていただいたとしみじみ感じていました。 私が和光学園に赴任したのは1981年4月、今から42年前です。教員になりたい、という強い意志があったわけではなかったのですが、女性が自立して生活していくためにどのような職業を選ぶべきかと考えた末に教員を目指したというのが正直なところでした。 私は奈良県の大宇陀、日本最古の能舞台がある阿紀神社の近くで生まれ、父親がのれん分けしてもらった印刷屋を大阪で開くことになり物心ついたころに大阪へ。その後、高校卒業まで大阪城公園の目と鼻の先、森ノ宮というところで育ちました。母方の祖父母がいた奈良県の榛原は自然豊かな山里で、夏休みも冬休みも春休みも、いとこたちと野山を駆けまわって遊んだことが子どもの頃の一番の思い出です。 大学入学とともに上京し、大学での学びの中で、子どものこと、女性の問題などを考えるようになりました。一時はジャーナリストになりたいと考えていたのですが、当時、新聞社はもちろん出版社も、ことごとく女子学生については自宅から通うことが応募の条件となっていました。女性を一社員としてまともに扱おうとしていないことに失望し、かろうじて男女平等の扱いがあるのは教員だったのが教職を目指した一番の理由でした。子どもの頃、母方の祖父が小学校の校長をしていたのも影響していたのかもしれません。大学に募集が来ていた和光学園のことを、恥ずかしながらあまりよく知らず、友人から丸木政臣先生のことを聞いたのが応募するきっかけとなりました。(このあたりのことは夜に語る会で詳しくお話しさせていただきました)小学校に応募したら、今回は理科専科の募集なので幼稚園でどうですか、と連絡があり、和光幼稚園教員に採用していただきました。 幼稚園の3年間は、社会人としても教員としても一から学ぶことばかりで、失敗ばかり。思い描いていた「自立」とはこんなに大変なものなのかと思い知らされました。それまで机上で学んでいた子どものこと、保育、教育のことを手探りながら実践し、試行錯誤しながら学び続ける日々でした。当時も幼稚園と小学校は同じキャンパスにありましたが、子どもたちの交流も教員たちの合同研究もなく、内部進学する子どもたちは今よりも

2022年度をしめくくる終業式

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 2022年度をしめくくる終業式が行われました。 6年生がいないので、ちょっぴり寂しいです。 各学年から、1年間や3学期がんばったことが発表されました。 1年生は、文字を書き、読めるようになりました。 2年生は、すでに3年生への期待が語られました。 3年生は、クラスで取り組んだけん玉の発表です。 4年生は、3学期にがんばった劇の話。 児童会執行委員長からの話も。 先生たちを代表して校長先生の話も聞きました。 充実した3学期、そして、2022年度でした。 和光小学校に携わっていただいたすべての方に感謝申し上げます。 ありがとうございました。 また2023年度もどうぞよろしくお願いいたします。

第90回和光小学校卒業式が行われました【動画】

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 3月17日(金)第90回和光小学校卒業式が行われました。 式の様子を動画でご覧ください。 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます!

どう考えるかを問いかけ、行動を起こすこと ~2022年度卒業式 式辞 6年生の姿から学んだこと~

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毎年、和光小学校の6年生には小学校で積み上げてきた学び、体験が大きく花開くことを感じるのですが、今年ほどその想いを強くしたことはありません。それどころか、自分は何をすべきかを何度も考えさせられました。 1組のKさんが手紙を届けてくれたのは6月のことでした。「マイクロプラスチックストーリー」のアンバサダーになり、環境活動家の方の講演会に参加した、その方は世代も近い方なので学校にお呼びして講演をしてもらってはどうか、映画の上映もできないか、という内容でした。担任の先生もクラスや学年で映画を見ることができるのでは、という提案をしたようですが、Kさんは和光小学校のもっと多くの子どもたちに知ってもらいたい、という気持ちを持っていました。 「学校で考えます」という返事をすると、「小学校生活最後なのでやり残しがないよう、環境問題に力を入れています。自分で作った手書きのポスターを世田谷区の区長さんに届けに行き、羽根木公園の2カ所の掲示板に貼って頂けることになりました。」という返事が届きました。 その後、児童会での上映会ができるかなど方法を探り、その間もKさんと何度かお手紙のやり取りをしました。 同じクラスのMさんが児童会執行委員長になり、Mさんからもお手紙をもらいました。「学校をよりよくするために立候補したけれど、児童会の要求運動はスケールが小さいし、スピードも遅い、KとMとAでSDGs委員会を作った、この映画を上映したい」という内容でした。この時SDGs委員会に私も誘ってくれました。 さらにKさんから映画を上映したい理由として、自分自身がこの映画を見て変わることができたから、という手紙が届き、そこには「1人の100歩より100人の1歩」になるように、と力強く書いてありました。 ちょうどこの映画を親和会主催で2月に上映することがわかったので、上映にかかる費用や時間のことも考え、「休み時間に上映するので全校の子どもたちに呼びかけてみてはどうでしょう。」と相談しました。すると「私たちは全校生徒に観てもらいたいのでその提案には反対です。授業の時間を使ってみんなに観てもらいたい!」と、SDGs委員会から、抗議に近い内容の返事が来ました。 授業時間を使うこと、特に全校でというのは急には難しいことを理解してもらい、2月中旬、ロング昼休みを2回使って上映会を行いました。その時、全校のみなさんに呼

明日は第90回和光小学校卒業式です。

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 明日は第90回和光小学校卒業式です。今日は、予行練習や準備作業が進められていました。 まずは在校生の合唱練習の様子です。明日、卒業生からはこんな風に会場が見えます。 その後6年生も合唱練習を行いました。その歌声に、すでに胸いっぱいです。 続いて卒業証書を受け取る練習。校長先生からはこんな風に見えるのですね。明日は撮れないので、校長先生目線で写真を撮ってみました。 小学校生活最後の休み時間は、 みんなで思いきり遊んだり、 先生や下級生に、メッセージを書いてもらったり。 さぁ、これで思い残すことはありません。 明日は胸を張って卒業式に参加してください。

6年生工作技術「自分の体を支えるイス」づくり

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  6年生が、工作技術の授業で取り組んでいる「自分の体を支えるイス」が完成しました。 これまでの工作技術の授業の中で学んできた技術の集大成です。 そして、ついに完成しました!! それぞれ個性的な作品です。 大切な宝物ができました。

親も一緒に育つ・・・和光の親和会

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  保護者と教員でつくる親和会。クラスのことを話し合うのが”学級親和会”です。 クラスの”いま”を担任の先生から聞き、共に考え、共に悩み、共に喜ぶ…とても大切な時間です。 先日、6年生の3月、最後の学級親和会がありました。 (8月と1月を除く)毎月行われますので、6年間では60回の学級親和会となります。 ※コロナ禍はできない月がありました。 「この親和会があったから、親も成長することができました。」 「親和会を通して、色々な子どものことを聞いてきたから、卒業を迎える今、クラスの全員が愛おしく思えます。」 「和光小学校の6年間は、わが子の土台となりました。」 「クラスのみんなに支えられ、育てられました。」 「和光小は学費以上の学びを得られます!」 親も共に学び、成長する学校。そのために大切な親和会。 6年間、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。

6年生を送る会がありました。【動画】

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全校でお祝いする「6年生を送る会」が行われました。 児童会主催の、手作りの催しです。 動画でご覧ください。

忘れないために…全学年での「3.11特別授業」

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  明日は3月11日です。東京に暮らしていると、もう“過去”のこととして忘れてしまいそうになりますが、「3.11」はまだ終わっていません。風化させてはいけないという想いから、和光小学校では毎年この時期に、各学年で「3.11 特別授業」を総合学習(生活べんきょう)の中で実施しています。 6年生は、和光大学の制野俊弘先生から「いのちの授業」がありました。制野先生は、震災当時、宮城県の中学校で先生をされていました。その時のご経験を含めて、命について考えさせられる授業でした。 〇今日の特別授業受けて、生きていると何が起こるかわからず、今の幸せは偶然が重なり合ったものなのだと改めて感じました。また「てんでんこ」と言う言葉を聞き、果たして私は大切な人を残して、自分だけで避難することができるのか考えてみましたが、正直解りません。大切な人を突然災害によってなくすと言うことが、どういったことなのか、今の私には想像もできません。どこの誰に怒りをぶつけたら良いのかもわからずに、自分だけ助かってしまって良いのかと思うなんてとても辛すぎます。人間は自然災害をなくす事はできないけれど、今のうちに減災につながるような行動を取れるようにしたいです。今日はありがとうございました。(6 年生の感想文より) 1年生は、お家の人の話や、絵本から「3.11」にどんなことがあったのかを学びました。家に帰ってからも、お家の人に聞き取りのインタビューを行いました。 5年生はカメラマンの方をお招きし、震災後の被災地で撮影した写真や、その後の復興の様子の写真を見せてもらいました。 〇写真を見て、「ここは本当に日本か?」と思いました。津波が30m前後あり、家が流されて、市役所や公民館に避難して、ビニールの上で寝て、ボランティアの人が外で物を支給する…。私たちみたいに3.11よりあとに生まれた人たちには想像もつかない様子だった。(5年生の感想文より) 3.11から12年が経ちました。来年の3月に授業をするときには、小学校には3.11を経験した子どもは1人もいない状況になります。絵本から、ゲストティーチャーから、ときには被災した子どもの作文から。色々な視点から3.11について学び続けていきたいと考えています。

1年生 自分で削ってお箸づくり

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  1年生の生活べんきょうでは、小刀を使っています。 きのうは、お箸屋さんの方に来ていただき、お箸づくりを教えてもらいました。 木を削り、世界に一膳しかない自分だけのお箸です。 真剣に向かう子どもたち。小刀の使い方もすっかり慣れてきました。 やすりがけをして完成です。 さっそく自分のお箸を使って、お弁当を食べる子もいました。

「おびコン」が開催されました

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  和光小学校の図書室の企画「おびコン」の様子をご紹介します。 有志の子どもたちが自分の好きな本の「帯」を作り、全校の子どもが投票するコンテストです。 どんな帯を作ったら見た人が読みたくなるか考え、文言だけでなく字の大きさやレイアウトなど工夫をします。 今年の出展された作品を動画でご覧ください。 すべての子どもの作品が映っているフルバージョンはコチラ!

からだの仕組みを知ることは、 自分自身のからだ、パートナーとなる人のからだを 守ることにつながる ~和光小学校 5年生の「こころとからだの学習」~

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和光小学校の総合学習には、学年別テーマと領域別テーマがあります。領域別テーマは2つ。「こころとからだの学習(性と生の学習)」と「異文化国際理解教育」です。 今年、5年生の「性と生の学習」の研究授業と実践レポート報告を行いました。5年生は4年生で一度学んだ二次性徴についてさらに詳しく学び、性の多様性についても学習します。養護教諭と担任がコラボして授業を組むのもこの学習の幅を拡げています。 5年生の授業を何度か参観し、学級通信で交流する子どもたちの感想も読み、男女共修で「精通・射精」「初経・月経」の授業を受けることの意味を確認することができました。 私から5年生の子どもたちに当てたメッセージを紹介します。 5年生のみなさんへ 和光小学校は「性と生の学習」を「からだ・こころ・いのちの学習」としてすべての学年で行っています。自分のからだがどのようにしてでき、これからどう成長していくのかを知ることは、自分のからだを守るだけではなく、将来パートナーとなる人のからだを守ることにもなり、小学生の間にしっかり学ぶことが大切だと考えているからです。 5年生の単元「思春期のからだとこころ」では、4年生で一度学んだ男の子、女の子の二次性徴、それに伴うこころの揺れについて学習します。今年は5年生の授業を何度か見せて頂くことができ、みなさんが授業を受けて「感想」として書いたものも読ませて頂きました。 優子先生が話す内容に真剣に耳を傾け、聞きたいことは質問し、感想には感じたこと、考えたことが率直に書かれていることに感心しました。 私が小学生だったときはもう50年以上前ですが、4年生の時、女の子だけ集められカーテンを引いて暗くした部屋で保健の先生が「月経」の話をしてくれたことを覚えています。(正式には「月経」です。「生理」は、生理現象の一つという意味であだ名のようなものです)  その1時間だけで何のことだかよくわからないままでしたが、外で遊んでいる男の子たちは「月経」はもちろん、「精通・射精」のことも学校で教えてもらうことがないままでした。昔のことだと思いたいのですが、実は、今でも日本の学校では「性と生の学習」「性教育」をきちんと行っているところは少ないのです。 ヨーロッパでは何十年も前から学校で性教育が行われてきていますし、2009年に国連の機関であるユネスコなどが作った『国際セクシュアリティ教

劇の会がありました。

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  2月25日(土)中高学年劇の会が行われました。 4年1組『小僧と鬼ばば』 4年2組『桃太郎物語』 6年1組『人形館』 6年2組『Alice~世界がアリスの夢だったら~』 どのクラスの劇も本当に素晴らしかったです。 和光小学校の劇は、裏方の仕事まですべて子どもたちが担います。 看板や背景画の取り付け 照明のテーブル、音響出し そのすべてがそろって、「劇」となります。 この劇の会が終わると、6年生の卒業が迫ってきます。 残りの一日一日を大切に過ごしてもらいたいです。 一人ひとり、そしてクラスの力が育った劇の会でした。